夏バテを回復するための食事や生活習慣とは？
最近なんだか疲れやすい、体がだるい、食欲がわかない……というような悩みを抱えていませんか？もしかするとその原因は「夏バテ」かもしれません。
このまま夏バテが長引いてしまうと、仕事や生活に支障をきたしてしまう恐れも。そうならないためにも早めに対策を取ることが必要です。
そこで今回は、夏バテを回復するための食事やおすすめのメニュー、生活習慣などについてお伝えします！
夏バテとは
そもそも夏バテとはなぜ起こるのでしょうか。まずは、夏バテのメカニズムや症状について見ていきましょう。
＜夏バテのメカニズム＞
夏バテが起こる原因は、夏の暑さが関係しています。人間は体温が上がると汗をかくことで熱を逃がし、体温調整するようにできています。
しかし、真夏は室内外の温度差が激しく、1日に何度も行き来することによって自律神経のバランスが乱れやすくなるのです。自律神経が乱れると体内のさまざまな機能に影響を及ぼすため、それが夏バテの症状としてあらわれます。
例えば、「疲労感」や「だるさ」、「食欲低下」や「頭痛」、「めまい」や「睡眠不足」などです。また、疲労感やだるさから「イライラ」や「集中力の低下」などの症状も出てしまいます。
＜「冷やし過ぎ」で夏バテが余計に悪化する！？＞
暑いとキンキンに冷えたドリンクを飲んだり、アイスクリームを食べたり、冷たい物を摂りがちではないでしょうか。しかし、冷たい物ばかり摂取していると夏バテを悪化させてしまう可能性があります。
なぜなら、胃腸が冷えてしまい内臓機能が低下してしまうからです。そうなると、腹痛や下痢だけでなく胃もたれや食欲不振、むくみなどの症状があらわれます。暑い日でも冷たい飲食物に偏るのではなく、常温の飲み物や温かい物を食べて体を温めるようにしましょう。
夏バテを回復させるための生活習慣や食事
夏バテの症状が見られる方は、悪化させることがないよう適切な対策を取ることが大切です。ここでは、夏バテを回復させるための生活習慣や食事の摂り方についてお伝えします！
＜エアコンの温度を上げる＞
室内と室外の温度差が5℃以上になると、自律神経が乱れやすくなると言われています。
室内の冷やし過ぎは体の冷えにもつながりますので、温度調整には気をつけましょう。
また、オフィスや外出先など自分で調整するのが難しい場合には羽織り物やひざ掛けなどを持参するのがおすすめです。
＜シャワーで済ませず湯舟に浸かる＞
暑い日の入浴はシャワーで済ませるという方も多いかもしれません。しかし、そんな日こそ湯舟にしっかりと浸かり、体を温めることが大切です。
38℃程度のお湯に10分～30分浸かることで、エアコンで冷えた体も温まり、副交感神経が優位になって自律神経のバランスが整います。
また、眠る1～2時間前に入ることで睡眠の質も上がります。良質な睡眠は疲労回復にもつながるでしょう。ただし、40℃以上の熱いお湯は交感神経が優位になり、寝つきにくくなってしまうので注意してください。
＜夏バテに効果的な栄養素を摂る＞
夏バテを回復するための食事とは、冷たい物を摂り過ぎないことに加え、質を重視した食事を心掛けることが大切です。
夏バテに効果的な栄養素には、「ビタミンB1」や「アリシン」、「クエン酸」や「たんぱく質」などがあります。なかでもビタミンB1は、豚肉や豆腐、うなぎやレバー、玄米などに多く含まれており、「疲労回復のビタミン」とも呼ばれています。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換する働きがありますが、不足するとエネルギー変換がうまくできなくなり、疲れやすくなってしまうのです。夏バテの時こそ、積極的にビタミンB1を摂取すると良いでしょう。
また、玉ねぎや長ねぎに含まれる「アリシン」を一緒に摂ることでビタミンB1の吸収率を助けると言われています。さらに疲労回復効果が期待できるクエン酸は、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類や酢に多く含まれています。朝ごはんやデザート代わりにフルーツを食べるのも良いですね。
夏バテ回復におすすめのメニュー
夏バテに効果的な栄養素をお伝えしましたが、なかなか食欲がわかないという人もいることでしょう。しかし、食欲がないからと言って冷たい麺類ばかりに偏ってしまっては栄養価も低いうえ、余計に体が冷えてしまいます。ここでは、食欲がない人でも食べやすい夏バテ回復におすすめのメニューを紹介します！
＜食欲がわかない人におすすめなのが「お味噌汁」＞
味噌は大豆を原料としており、たんぱく質が豊富に含まれています。「たんぱく質を摂らなきゃ！」と無理に肉類や魚を食べる必要はありません。玉ねぎやキャベツなどの野菜がたっぷり入った具だくさんお味噌汁や、豆腐と長ねぎのお味噌汁などがおすすめ。たんぱく質やビタミンを摂りつつ体を温め、弱った胃腸を回復させてくれます。
＜「玄米ごはん」をプラスすればさらに回復効果アップ！＞
野菜たっぷりのお味噌汁に合わせて、玄米ごはんを組み合わせることでさらに疲労回復効果が期待できます。なぜなら、玄米にはビタミンＢ1が豊富に含まれており、お味噌汁の具の玉ねぎや長ねぎに含まれるアリシンと一緒に摂ることで、よりビタミンＢ1の吸収が促進するからです。
「玄米」と「野菜たっぷりのお味噌汁」のコンビなら胃腸に負担をかけず、体を温めながら疲労回復に必要な栄養素をしっかりと摂ることができますよ。
質を重視した食事と体を温める生活習慣で健やかな毎日を
ビタミンB1をはじめとするビタミン類やたんぱく質など、疲労回復に効果的な栄養素をバランス良く摂ることが、夏バテ解消への近道です。ポイントは「体を冷やさないこと」と、「胃腸にやさしい食事」です。
今回紹介したメニューの他にも、旬のオーガニック野菜を使った温野菜などもおすすめ。体を冷やすことなくおいしさを味わいながらビタミン類や食物繊維が摂れますよ。また、スタミナをつけようと無理に肉を食べようとせずに、豆類や玄米でたんぱく質やビタミンB1を摂ると良いでしょう。
質を重視した食事と生活習慣で、自律神経のバランスが整い、軽やかな気分で過ごせるようになります。夏バテを早めに回復させて健やかな毎日を送っていきましょう。
