大自然の中でゆっくりとした時間を過ごすことができるキャンプ。アウトドアでおいしいごはんを作って食べるのも醍醐味のひとつではないでしょうか。最近ではキャンプブームにより、ソロキャンパーや若い人たちも増え、年々キャンプの人気は高まっています。
しかし、その一方でごみの放置やマナーの悪い人たちの行為によって、キャンプ場周辺の環境汚染が問題となっているのです。そこで今回は環境にやさしいキャンプの楽しみ方や気をつけるべき点について解説します!
キャンプはアウトドアだからといって、何でもやりたい放題、好き勝手に楽しんで良いというわけではありません。キャンプにもマナーはあり、事前に周辺の情報やキャンプ場のルールなどを確認しておくことが重要です。
そして、キャンプをする際に大切なのは環境に配慮しながら楽しむことです。何も考えずにキャンプをした結果、自然を破壊したり汚したりすることにつながっていた……なんてことがないよう、気をつけるべき点を確認しておきましょう。
それでは、キャンプで気を付けるべき5つのポイントを見ていきましょう。
キャンプで最も気をつけなければならないのが、火の扱いです。最近では、多くのキャンプ場で「直火」が禁止されています。直火とは地面に直接火をおこす行為です。
直火をしてしまうと、薪だけでなく周辺の植物や草木まで燃やしてしまう可能性があります。落ち葉などに火が移ってしまったら、あたり一面に炎が燃え移り、最悪の場合は大火事になることも考えられます。実際にキャンプ場での火事は発生しており、なかなかなくならないとも言われています。
地面で直接たき火をするのは避け、たき火台を使うようにしましょう。たき火台はソロ用のコンパクトなサイズから大勢でバーベキューが楽しめるサイズまでさまざまな種類があります。安全のためにも、そして自然を失わないためにも、正しく火を扱いましょう。
キャンプやバーベキューなどのアウトドアごはんでは、手軽さを求めてつい紙皿やプラコップなどを使ってしまいがち。しかし、このような使い捨ての食器はごみを増やす原因になります。
使い捨ての食器はなるべく避け、くり返し洗って使えるアウトドア用食器がおすすめです。ステンレス製や木製、ホーロー製など素材も豊富でデザインもおしゃれなものが増えています。
また、丈夫で軽く、持ち運びしやすいタイプも多く、耐久性の高いものを選べば長く愛用できますよ。ずっと使える、お気に入りの食器を見つけてみてはいかがでしょうか。
近年、キャンプの際に汚れた食器を川で洗う人たちが問題となっています。中には洗剤をたっぷりと使って洗う人までいるのです。しかし、このような行為は川を汚すだけでなく川の生態系にまで悪影響を及ぼします。
川に流れた油や洗剤が原因で、川魚などが死んでしまう恐れもあります。キャンプでは必ず炊事場で食器を洗うようにしましょう。
また、炊事場がない場合にはひと先ず食器の汚れをキッチンペーパーなどで拭き取り、アルコールスプレーをかけるなどして、持ち帰ってからきれいに洗うようにしましょう。
炊事場で食器を洗うことをお話ししましたが、その際には合成洗剤ではなく、環境に配慮して作られた自然由来の石けんや洗剤を使うようにしましょう。
川で洗わなかったとしても、キャンプ場によっては浄水設備が整っていない場所もあるため、結果として周辺の川や土壌に洗剤成分が流出してしまう可能性があります。
一般的な合成洗剤には界面活性剤が入っており、化学物質を合成して作られたものが多く市販されています。河川や土壌に流出すると川や海の水を汚染し、生態系に悪影響を与えかねません。こうしたことから、キャンプに限らず普段から意識して天然由来成分の界面活性剤を使用したものを選ぶと良いでしょう。
また、合成香料や合成着色料、保存料などが入っていないか確認するのもおすすめです。
キャンプ場にごみを放置するのはもってのほかです。ごみはきちんとごみ箱に捨てるか、持ち帰ることが大原則です。
しかし、キャンプ場にはごみ捨て場が設置されていない所や、ごみ箱があったとしても滞在場所から遠い場合などもあり、面倒だからとそのまま放置していく人がいます。キャンプ場のごみは長年問題視されていますが、なかなか改善されていないのが現状です。
ごみを放置すると何が起こるか考えてみましょう。例えば、カラスがごみ袋を食いちぎって中の生ごみが散乱し、臭いが発生するなどの被害が発生します。また、臭いにつられてクマなどの野生動物がキャンプ場に侵入することもあると言われています。
加えて、プラスチックごみが風に飛ばされれば、川や海の汚染にもつながってしまうでしょう。海の生態系にも悪影響を及ぼす可能性があることを考えて、自分のごみは必ず持ち帰るようにしましょう。
山や川、海など美しい自然があるからこそ、私たちはキャンプやアウトドアで心を癒し、豊かな時間を過ごすことができます。
キャンプをしてその場が楽しければ良いといった考えで、ごみを放置したり、川を汚したり、直火でたき火をしてはいけません。その行動によって、どれくらい環境に負荷をかけてしまうのかをよく考えることが大切です。
地球の貴重な資源である自然を守るためにも、そしていつまでもキャンプができる環境を保つためにも、環境に配慮しながらキャンプを楽しんでくださいね。
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