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仕事や勉強で忙しく、疲れていて料理するのが面倒なとき、毎日の食事をできあいの食品やお弁当で済ませてしまう方も多いはず。これさえ食べておけば栄養はバッチリ!なんて食べ物があれば最高ですよね。
菓子パンやファストフードなど、おいしさや手軽さを優先して、栄養が二の次になってしまう食生活が続くと、体の不調を感じることもしばしば。自炊をすれば良いのはわかるけど、時間がなくて難しいという方は「完全食(パーフェクトフード)」を意識して取り入れてみてはいかがでしょうか。未来の体のために、栄養素や完全食、健康を意識した体にいい食材の組み合わせをご紹介します。
私たち人間の体に必要な栄養素は約40種あるといわれています。「たんぱく質」「脂質」「炭水化物(糖質)」は、人間の体を維持するために絶対必要不可欠な『三大栄養素』といい、それに「ビタミン」「ミネラル(無機質)」を加えたものが『五大栄養素』と呼ばれています。五大栄養素にはそれぞれ大切な役割があり、互いに関係、協力しあって体を強くする働きをします。
しっかりした体を作るために、筋肉や脳、臓器などの構成成分になるたんぱく質は欠かせません。糖質や脂質が不足すると、エネルギー不足となり体を支えることができなくなり、また、ビタミン、ミネラルが不足すると、発育や成長が遅れ、体の活動が円滑に行われなくなります。この5つの栄養素は生きていく上で必ず必要なもの。5つともバランスよく摂ることが大切です。
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完全食(完全栄養食)とは、わたしたちが生きるために必要な栄養素を十分に含んでいる食品のことです。栄養素にはたんぱく質や炭水化物、ビタミンやミネラルなどたくさんの種類がありますが、栄養素によって必要な量も、からだにもたらす効果もそれぞれ人によって異なります。完全食は「毎日これだけ食べていればOK」というものではありませんが、意識して取り入れることで、極端な栄養の偏りを防ぎ、食事の栄養バランスを整えることができます。
完全食のトップ食材といえば「卵」。毎日に必要な栄養素のうち、食物繊維、クロム、ビタミンCなどを除いた栄養素がバランスよく含まれています。栄養面はもちろん、取り入れる手軽さも魅力的で、火を通しても生食でも、それほど栄養価は変わらないのも助かります。他には、納豆や玄米、ヨーグルト、牛乳、バナナなど。
ただ、完全食と呼ばれている食品でも、栄養バランスには違いがあります。完全食と言われるだけあって、多くの種類の栄養素を含んでいますが、納豆にはビタミンA、ビタミンCがほぼ含まれていない、玄米にはカルシウムが少ないなど偏りが見られます。
身近なスーパーで買える食べ物の中では、たくさんの種類の栄養素が含まれているといえますが、1日に必要な量には満たないため、他の食材を取り入れて補うなど、工夫が必要になってきます。
※文部科学省「食品データベース」を参照
「ご飯×納豆×卵黄+卵白ボイルエッグ」
日本人の主食であるご飯と納豆の組み合わせは味も栄養バランスも最強です。米は糖質として身体のエネルギー源になります。エネルギーにするためには酵素を使い、糖質を分解しますが、酵素が働くためには補酵素の助力が必要。ビタミンB1は糖質を分解する補酵素の役割を果たしますが、お米だけではビタミンB1が不足してしまいます。ビタミンB1を補うためにオススメなのが納豆です。第六の栄養素と言われる食物繊維もたっぷりの納豆は、五大栄養素も全て含まれている完全食。また納豆のネバネバ成分は、血管の詰まりの原因となる血栓を溶かしてくれるナットウキナーゼという優れもの。ただ、ナットウキナーゼは熱に弱いので、納豆を食べる際は温かいご飯の上には載せずに食べるのがポイントです。
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納豆に含まれる成分として、最近注目されているのが「ビオチン」です。ビオチンはビタミンBの一種で、コラーゲンの生成を助けるほか、頭皮の血行促進、美肌&つや髪効果などが期待されています。新陳代謝を促す効果もあるため、お肌のターンオーバーをスムーズにして、美肌をキープしてくれるありがたい成分なのです。ただ、このビオチンと卵白に含まれる「アビジン」というたんぱく質の一種を一緒に取ると、ビオチンの効果が十分に発揮されることなく体外へ排出されてしまいます。効率よく摂取するコツは、卵白を加熱すること。アビジンが熱に弱いため、卵白ボイルエッグ(電子レンジでの加熱でもOK)であれば、栄養面もカロリーも気にせず手軽に食べることができます。
これで「ご飯×納豆×卵黄+卵白ボイルエッグ=体にいい食事≦健康的な未来の体」という図式が完成しますね!
忙しくてゆっくり自炊する時間がない…。そんな日は「完全食」を使って、茹でるだけ・混ぜるだけの簡単調理をするのも、健康に暮らすための賢いアイデアのひとつ。今日から少しだけ、体にいい食事を意識してみてはいかがですか。