めまいや立ちくらみ、動悸や息切れが出ることはありませんか?このような症状が現れたら、貧血の可能性が高いといえます。
また顔が青白くなったり、疲れやすくなったりすることも。貧血を改善、予防するためには食生活が重要になってきます。
そこで今回は、貧血を改善、予防するために摂るべき栄養素や食べ物について解説します!
貧血とは、血液中に含まれるヘモグロビンの量が減少した状態をいいます。貧血はさまざまな原因で起こりますが、貧血の約90%がヘモグロビン合成に必要な鉄分が不足して起こる、鉄欠乏性貧血です。
ヘモグロビンは体のすみずみまで酸素を運搬する働きがあります。そのため、ヘモグロビンが減少すると体内の組織にうまく酸素が行き届かなくなり、めまいや立ちくらみ、動悸や息切れ、頭痛、疲れやすいなどの症状が現れてしまうのです。
あわせて読みたい: ミートフリーマンデーとは?週1日の実践で地球に貢献!
貧血になりやすい人、つまり鉄分不足になりやすい人は、女性が多いといわれています。2015年の厚生労働省の調査によると、日本人女性の約10人に1人が貧血で、月経のある女性では5人に1人が貧血であることがわかりました。
また、ダイエット中の若い女性は食事制限で鉄分不足になりやすいので、注意が必要です。さらに、成長期や妊娠期、授乳期は通常よりも多くの鉄分が必要になるため、鉄分が不足しやすく貧血になりやすいといわれています。
加えて高齢者も、胃の粘膜が萎縮して鉄の吸収が悪くなることや、偏った食生活になりがちなため、貧血になりやすいといわれています。これらに当てはまる人は、食事から鉄分を摂るよう意識することが大切です。
あわせて読みたい: あなたの頭痛はどのタイプ?種類別の対処法を知っておこう!
貧血を防ぐには鉄を摂取することが重要であるとわかりましたが、1日に必要な鉄の摂取量はどのくらいでしょうか。1日に食事から摂取する鉄の量を、日本人成人(20歳〜49歳)の場合で見てみましょう。
・成人男性:7.5mg
・月経のある女性:10.5mg
・月経のない女性:6.5mg
上記の摂取量が推奨されています。
あわせて読みたい: ヴィーガンとベジタリアンの違い|あなたはどう取り入れる?
貧血の改善・予防には食生活が鍵になります。1日に必要な鉄分量をしっかり摂取するためには、鉄分の多い食品や鉄の吸収を高めてくれるものを食べるのがポイントです。
食品から摂れる鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。ヘム鉄は体内に吸収されやすく、非ヘム鉄は吸収されにくいという特徴がありますが、どちらかだけ摂ればいいということではありません。
ヘム鉄はレバーや赤身の魚、非ヘム鉄は野菜や卵、牛乳などに含まれているため、どちらもバランス良く食べるようにしましょう。では、鉄分を多く含む食品と、その他貧血予防に効果的な食品を紹介します!
・豚レバー(生50g)…6.5mg
・鶏レバー(生50g)…4.5mg
・牛レバー(生50g)…2.0mg
・かつお(生50g)…1.0mg
・きはだまぐろ(生50g)…1.0mg
・めざし(焼き1尾15g)…0.6mg
・調整豆乳(200g)…2.4mg
・糸引き納豆(50g)…1.7mg
・大豆(ゆで30g)…0.7mg
・小松菜(ゆで75g)…1.6mg
・春菊(ゆで75g)…0.9mg
・ほうれん草(ゆで75g)…0.7mg
・ひじき(鉄釜製ゆで50g)…1.4g
・ひじき(ステンレス釜製ゆで50g)…0.2g
※文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より鉄量を小数点第2位で四捨五入して算出
・赤ピーマン
・黄ピーマン
・ブロッコリー
・レモン
・ゴールデンキウイ
・イチゴなど…その他緑黄色野菜と果物全般
・しじみ
・かき
・あさり
・鮭
・チーズなど…
・海苔
・わかめ
・枝豆
・大豆
・干ししいたけなど…
・緑茶
・紅茶
・ウーロン茶
・コーヒー
これらに含まれるタンニンには、鉄の吸収を悪くする作用があります。貧血の改善・予防のためには、食事中や食事直後は控えた方が良いでしょう。
あわせて読みたい: 眼精疲労でなぜ頭痛が起こるの?原因と今すぐできる疲労対策
貧血の改善・予防するためには、食生活を見直すことが大切です。鉄分が含まれる食品に加え、鉄の吸収を良くするビタミンCや、赤血球を作るのに必要なビタミンB12、葉酸が含まれる食品を意識して摂ると良いでしょう。
貧血は放っておくと心臓に負担が掛かり、心筋梗塞や狭心症といった病気につながる恐れもあります。そうならないためにも、栄養バランスの良い食事で、貧血を改善・予防していきましょう!
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-008.html