みなさんはバランスの良い食事というと、どのようなものを思い浮かべますか?
カロリーは摂り過ぎない、野菜や果物を多く、肉ばかりでなく魚も…と漠然としたイメージはあるけれど、もっと具体的に知りたいという方も多いのではないでしょうか。
そんな時は食事バランスガイドを見ると、ご自身の食事のバランスが一目でわかり、見直しが簡単になります。今回はガイドに沿って、日々の食事を確認してみましょう!
人が食べ物から摂取した栄養素は、生きていくうえで極めて重要な役割を果たします。体を作る元となったり、体を動かすエネルギーの原料となったり、あるいは、体の調子を整えたり。つまりこれらの役割を果たす栄養素をバランスよくとれるのが、バランスの良い食事ということになります。バランスの良い食事は健康の保持、増進や生活習慣病の発症予防、重症化予防などに役立つとされています。
よく「◯◯が体に良い」「◯◯が長寿の秘訣」といった特定の食品を取り上げる健康情報がありますが、特定の食品ばかり摂取することは決して体に良いとはいえません。なぜなら摂取する栄養素に偏りができてしまうからです。栄養素はどれか一つを多く摂取すれば良いというものではなく、あくまでもバランスが重要であることを意識しましょう
それでは、どの栄養素をどれだけとれば、バランスの良い食事になるのでしょうか。参考になるのが、厚生労働省と農林水産省が発表している「食事バランスガイド」です。1日に「何を」「どれだけ」食べたら良いかの目安を分かりやすくイラストに示しています。
食事バランスガイドでは1日の食事を「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループに区分し、区分ごとの目安量を一つ、二つ…の「つ(SV/サービング)」という単位を用いて示しています。
図のその他の要素については、それぞれ以下のことを意味しています。
コマの形
…食事のバランスが悪くなると倒れてしまうこと
回転
… 運動(回転(=運動)することにより初めてバランスが確保できること)
軸
… 水・お茶などの水分(一日の食事の中で欠かせない体の主要な構成成分)
ヒモ
… 菓子、嗜好飲料(「楽しく適度に」摂取することで、コマを回す)
主食
1つ=ごはん小盛1杯、食パン1枚
1.5つ=ごはん中盛り1杯
2つ=うどん1杯、もりそば1杯、スパゲティー
副菜
1つ=野菜サラダ、酢の物、おひたし
2つ=野菜の煮物、野菜炒め
主菜
1つ=冷奴、納豆、目玉焼き
2つ=焼き魚、魚のてんぷら
3つ=ハンバーグ、豚の生姜焼き、から揚げ
牛乳・乳製品
1つ=牛乳コップ半分、ヨーグルト1パック
2つ=牛乳瓶1本分
果物
1つ=みかん1個、柿1個、りんご半分
まずは1日3食をきちんととることが大切です。食事バランスガイドの「つ」で3食それぞれの配分を考えると、一例は次のようになります。
食パン2枚(主食2つ)、野菜サラダ(副菜1つ)、目玉焼き(主菜1つ)、牛乳コップ1杯(牛乳・乳製品2つ)、りんご半分(果物1つ)
うどん1杯(主食2つ)、野菜の煮物(副菜2つ)、魚・海老の天ぷら(主菜2つ)、みかん1個(果物1つ)
ごはん小盛1杯(主食1つ)、具だくさん味噌汁、葉物のお浸し(副菜2つ)、焼き魚(主菜2つ)
もし夕食の時間が遅くなる場合、夕方に野菜スープ(副菜1つ)やおにぎり(主食1つ)などの軽食を挟み、その分、食事を軽めにするのがおすすめです。
いかがでしたでしょうか。ガイドを使うと簡単に食事のバランスを見直すことができます。健康のためにも、これまでの食生活のバランスを今一度考えてみましょう。
厚生労働省.”食事バランスガイド(基本編)”.e-ヘルスネット
.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-007.html
農林水産省.”一日に必要なエネルギー量と摂取の目安”.実践食育ナビ
.https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/required.html