女性は月経前になるとイライラしたり体がだるくなったりといった症状が現れることがあります。このような心身に不調が現れることを月経前症候群(PMS)と呼びますが、その原因として考えられているのがホルモンバランスの乱れです。しかし、ホルモンバランスの乱れは食べ物とも密接に関わっているといわれています。そこで今回はホルモンバランスを整える食べ物や、乱れやすい食べ物を紹介します!
そもそもホルモンバランスとは、一般的に2つの女性ホルモンのバランスを意味する言葉です。2つの女性ホルモンとは、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」です。
エストロゲンの分泌量が増えるのは月経後で、肌ツヤが良いと感じたり、精神が安定したりと心身共に好調でいられる時期です。
一方、プロゲステロンは排卵直後から分泌量が増えます。妊娠の準備として体に水分や栄養を溜め込もうとするため、むくみやすく、太りやすい時期ともいえます。
また、生理前にイライラしやすくなるのもプロゲステロンが関係しています。この2つの女性ホルモンがストレスや睡眠不足、食生活の乱れなどによって正常に分泌されなくなることで、ホルモンバランスが乱れてしまいます。
ホルモンバランスが乱れると、生理不順や不正出血、不妊、自律神経失調症、頭痛や動悸などさまざまな症状を引き起こす可能性があるため、食生活を改善するなどしてホルモンバランスを整えるよう対策を取ることが大切です。
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食生活の乱れを改善し、女性ホルモンに良い影響を与える栄養素を摂ることで、ホルモンバランスを整えることが期待できます。
それでは、ホルモンバランスを整えるのにおすすめの食べ物を紹介していきます!
ホルモンバランスを整えるなら、納豆、豆腐、大豆煮、きなこ、といった大豆製品がおすすめです。大豆製品には、女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きを持つ大豆イソフラボンが含まれています。
大豆イソフラボンの摂取目安量は1日40mg〜50mgです。納豆(40g)1パック、豆腐1/2丁で1日の摂取目安量を満たすことができます。
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また、マグロやカツオ、サンマ、サケといった魚類もおすすめ。
これらの魚には女性ホルモン「エストロゲン」の代謝を促すビタミンB6が含まれています。
エストロゲンの代謝が良くなることで、プロゲステロンの分泌を抑えるため、イライラした気分を和らげることができるでしょう。
ホルモンバランスを整えるならアボカド、そしてアーモンドや落花生などのナッツ類もおすすめです。これらの食べ物に含まれるビタミンEには、ホルモンバランスを整える脳下垂体に直接働きかける作用があるといわれています。
逆に、ホルモンバランスが乱れやすい食事習慣についても、確認しておきましょう。
ダイエットによる過度な食事制限は栄養不足となり、ホルモンバランスを乱してしまいます。生理が止まったり、体調不良を引き起こしたりする可能性があるため、過度な食事制限は避けましょう。
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ファーストフードやインスタント食品には、添加物や塩分が多く含まれています。体内のミネラルを奪い、女性ホルモンの分泌の妨げる恐れもあるため、食べ過ぎには注意しましょう。
冷たい食べ物や飲み物は、体を冷やしてしまいます。体が冷えると内臓器官をコントロール
している自律神経が乱れるため、ホルモンバランスも乱れやすくなります。ですから冷たい物ばかり摂るのは控え、温かい物を摂って体を温めるよう意識しましょう。
ホルモンバランスを整える食べ物を紹介しましたが、最も大切なのはバランス良く食べることです。ホルモンバランスを整える食べ物だからといってそればかり食べていては、栄養バランスが偏り、良い効果は得られません。
偏った食べ方ではなく、ごはんなどの炭水化物や肉、野菜、汁物などでまんべんなく栄養を摂取して、食生活全体のバランスを整えることが重要です。
また食事だけでなく、睡眠をしっかりとり、ストレスを溜めないようにすることも不可欠です。「食事、睡眠、ストレス軽減」の3つを基本としてホルモンバランスを整え、より健やかな日々を過ごしていきましょう。